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中村歌江さんご逝去

(2016年03月28日)

女方のベテラン脇役として活躍していた、日本俳優協会会員、伝統歌舞伎保存会会員の歌舞伎俳優・中村歌江(なかむら・うたえ、本名:中山幸男=なかやま・よしお)さんが、3月26日(土)午前5時14分、肺炎のため東京都内の病院でご逝去されました。享年83歳。ご葬儀・告別式は4月3日(日)午後1時より、東京・上野の寛永寺輪王殿第二会館にて執り行われる予定です。喪主は甥の中山秀治さん。

【略歴】
昭和7年6月8日生まれ。26年六代目中村歌右衛門に入門し、10月大阪・歌舞伎座『双蝶々曲輪日記』角力場の見物人で中村歌次を名のり初舞台。32年7月歌舞伎座『鏡山旧錦絵』の腰元左枝ほかで二代目加賀屋歌江を襲名し名題昇進。平成8年4月歌舞伎座『河内山』の後家おまきほかで初代中村歌江と改名し幹部昇進。
『鎌倉三代記』の阿波の局、『名月八幡祭』の女房おつた、『毛谷村』の後室お幸、『引窓』の母お幸など、時代物の局、世話物の女房や廓の番新のほか、老け役にも取り組み、舞台を脇から支える貴重な女方であった。また、長年師の歌右衛門の後見を勤めた。「葉月会」「歌舞伎会」などの研究公演では、大役を勤めるとともに、珍しい狂言を復活した。また「俳優祭」でたびたび名優の物まねをして、大活躍したことでも知られる。最後の舞台は平成27年1月歌舞伎座『一本刀土俵入』の庄屋女房。
昭和53年と平成13年に国立劇場優秀賞。平成9年眞山青果賞助演賞。20年文化庁長官表彰。同年10月国立劇場特別賞。25年第十九回日本俳優協会賞特別賞。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

※歌江さんの芸歴などは こちらのページ もご覧ください。

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